vol.6
”場”の統一[O's Editor編] |
O's EditorはWYSIWYGを標榜しているエディタだ。エディタというのはもともと編集に重きを置いたソフトなので、表示に関してはそれほど神経を払わないのが一般的だ。DTPソフトの出力先は「紙」。ホームページ作成ソフトの出力先は「モニター」。エディタの出力先は「テキストファイル」である。つまり文字情報の羅列そのものが出力結果であるので、極端な話、文字が画面上に表示されてさえいればそれだけでWYSIWYGともいえる。O's EditorをWYSIWYGとしたのは、文字の羅列を出力する仕事がこの世には数多く存在し、さらにその仕事はメールで済む場合もあるが、ときには簡単に印刷する必要もあるという場面を想定して設計した結果である。印刷するには紙への出力結果を確認する作業が不可欠だが、プレビュー画面を作成しているうちに紙への描画と画面への描画がほとんど同じ作業であることがわかって、両方を共通のルーチンで扱うことにした。結果的に紙への描画がそのまま画面に反映されることになり、WYSIWYGとなったのである。O's Editorでは画面の表示がそのまま紙に反映される。画面で改行マークが表示されていればそれすらも紙に印刷される。ホームページビルダー2000ではプレビューと編集画面では改行マークなどの編集記号の存在という点で相違が見られたが、O's Editorでは編集記号さえもWYSIWYGの例外とはみなされない。画面にあって紙にないものは、点滅するカーソルぐらいである。
おぬま ゆういち (1999.11.6)
アンダーグラウンド(地下工作) Copyright(C) 1999 おぬま ゆういち デザイン: おぬま ゆういち 発行: O's Page編集部 |