ロビ太の脳味噌しぼりたて！第１回 PART.1

No.1

第１回
「連盟ってのはアレか？キ○・ジョ○○ルみたいなもんか？」(祖父談）
～千葉すずの明日はどっちだ！？ PART.1～

しかし南○会談は驚いた。ナマのキ○・ジョ○○ルがテレビに映っている！！冗談を言って笑ってる！！！いやー、凄いモノを見せてもらった。さて、それはおいといて、話は千葉すずである。最近メディア的にはおとなしくなっているが、もちろんまだ続いているのだ、騒動は。

（知らない人のための簡単すぎる解説＝千葉すずとは・・・競泳女子自由形では日本のエースともいえる選手で、過去２回オリンピックに出場している。更に、自由形100・200ｍの日本記録保持者でもあり、シドニーオリンピック代表選考会でも優勝した。それなのにシドニーオリンピックの代表に選ばれなかったので「納得いか～ん！」とばかりに日本水泳連盟に挑戦状を叩きつけたおねーちゃんである。）

シドニー代表選考会（日本選手権）から約４ヶ月後となる８月３日に、国際スポーツ仲裁裁判所（CAS=スイスにある）の仕切りで聴聞会なるものが行われ、その結果で千葉がシドニーに行けるかどうかが決まる事になった。いよいよ、CASによる日本初のスポーツ裁判が始まるわけだ。

そもそも何故もめたのか？？　千葉側の立場からいうと、

１．代表選考会で優勝している
２．しかもA標準記録を突破している
　↓
だから代表に選ばれるべきじゃねーか！？

（A標準記録とは・・・世界の基準となる記録。その基準に満たない記録しか出せないような選手は、たとえ国一番の選手でもオリンピックではお呼びじゃないので出してあげないよ～という基準。ちなみに競泳の場合、A標準記録を突破した選手が２人以上いる国は、各国最大２名まで出場できる）

日本水泳連盟（以下、水連）の主張

１．代表選考会で優勝して、A標準記録を突破したからと言って代表に選ぶとは言ってない
２．本当にメダルを狙える選手だけ五輪に連れていくと言ったはず
　↓
だから、千葉を代表からはずしたのは当たり前だっちゅーの！

　とまあそんなとこだ。しかしどう考えても水連の主張はうさんくさい。「メダルを狙える選手」なんて、誰が決めるんだ！？実際、全く期待されてない選手が金メダルとっちゃうことっていっぱいあるんだよね。それに千葉の今期世界ランクは１００ｍで５位、２００ｍで７位だ。（スイム・ニュース・オンライン４/２５より）世界ランクが９位とか１０位の選手が代表に選ばれている中で、何故千葉だけが「世界で戦えない」ことを理由に落とされたのか？？
そこで浮上してくるのは、一時期最もマスコミに騒がれた説・・・
「千葉すずは暴言吐くし生意気だから五輪に連れてかないよ」説である。
これは海外のマスコミでも取り上げられており「主義主張をはっきりさせる千葉の「日本人らしからぬ性格」が騒動を起こした」（米L.A.タイムズ紙）という紹介がされている。
実際、確かに千葉は暴言を吐きまくっていた。代表選考会で体調が悪かった千葉は、１００ｍで千葉を破って優勝した源純夏選手に対して「自分がベストの時は同じレベルじゃないから」（！！）なんていったりしてたのだ。更に、優勝はしたものの自己ベストに届かなかったタイムに対して「五輪本番に照準を合わしているから」と発言した。これに対し水連は「代表選考会で、ぎりぎりA標準を越えるぐらいの記録しか出せないなんて話にならない。体調が悪かったなんていいわけにならない。選考会でベストを出せるように調整すべき（主旨概略）」という厳しい発言。
でも実際、どう考えても千葉の言い分のが正しいよな。五輪本番に照準を合わせるのは当たり前。国内選考会はあくまで選考会なんだから、とりあえず日本一でA標準切ってりゃいいじゃんか。国内の選考会で力を使い果たしちゃって五輪本番に良いタイム出せないなんて本末転倒である。実際アトランタ五輪はそうで、選考会で日本新ラッシュだったにも関わらず、五輪本番では自己ベストにすら届かない選手が続出、日本はメダル０に終わったりした。だから、五輪に照準を合わせるのは当然であろう。（と、女子平泳ぎの第一人者、長崎広子さんも某誌でいってた）
中大の源純夏選手・・・まあ、源に対する発言はかなり暴言だと思うが・・・実は私は源ファンなので、今回１００ｍで源が勝って大喜びなんてしちゃったんだけどね。この人も案外ハッキリものを言う人で、一時期（２年ほど）千葉が選手生活から退いていた頃の自由形界を指して、「千葉さんがいない頃は他に骨のある選手がいなかった」とかいっちゃう、でもちゃんと節度を持った発言をするところが大好きな選手なのである。だから私はちょっとアンチ千葉だったりもする。前述の「同じレベルじゃない」発言もそうだが、例えば

１．９８年の日本選手権。千葉の日本記録を破って源が優勝。それを客席から見ていた千葉は「あら、おじょーず、おじょーず」といったふうな拍手をしていた。
２．９９年の日本選手権。現役復帰した千葉が、源の日本記録を抜き返して優勝。隣のコースから２位の源が握手を求め手を差し出した。その時、千葉は上から孤をかくように、しかも手首のスナップをきかせながら優雅に手を差し出し、超・女王然とした態度だった。

なんてまあ文章にしてみると、超主観的・感情的なアンチ千葉すず論でゴメン。千葉ファンの人、怒らないでくれ。私が言いたいのは、

「アンチ千葉すず気味な私でさえ、今回の水連の選考はおかしい！！」つーことなんである。

水連は実際、前々から千葉をこころよく思ってなかったふしがある。「アトランタ五輪でメダルが０だったのは、主将である千葉が和を乱したからだ」と水連が発言したという報道もあった。当時、千葉バッシングを起こしたコメント「（五輪を）楽しんできます」を受けたものなのかもしれないが、はっきり言って片腹痛くてまいっちゃうね。アトランタでの最大の失敗は、水連の采配ミスであった。普段選手達はそれぞれの学校や企業のコーチから指導をうけており、そのままの状態で五輪に望めば良かったものの、水連が五輪に際して「水連選出のコーチ」をつけたのだ。人が違えば教え方も違う。混乱し、自分の泳ぎがわからなくなった選手もいた。急にコーチが変わったことの精神的ダメージも大きい。それで失敗するのは当たり前だっつーの。これは連盟の失敗だと水連の某氏も認めていて、だからこそ今回は選手それぞれのコーチに指導させる方法をとることになった。それなのに一選手である千葉のせいにされてもねえ・・・第一、個人競技なんだからさあ。（リレーとかはあるけど、団体競技とはちょっと違うよな）
また、千葉はカナダに拠点を置き外国人コーチをつけているし、シドニー五輪でも日本代表とは一緒に行動しないでぎりぎりまでカナダの選手団と練習し、選手村にも泊まらないと明言していた。一般的に考えると、「何がいけないの～？」となるのだが、そこでNGとなってしまうのが所謂「共産圏的連盟理論」なんである。最近水連から申し送られた規則として「五輪期間中、代表選手は選手村に滞在すること」とかなんとかが発表された。これって千葉に対する当てつけ？？他の競技では、選手村以外に拠点を置いてる選手なんて五万といるのに。
とにもかくにも、水連が千葉をはずした経緯には、なんらかの感情的な要素が含まれていたのではないかというのが争点の一つになっている。しかも水連は「選手それぞれの選考理由は今後とも一切公表しない」と明言している。なんじゃそりゃ。やましいことがないなら堂々と落とした理由をいいやがれ。と、千葉だけじゃなく誰もが思うんでないか？？（つづく）

（2000.7.24）

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