その24 |
『The Mothership Connection』 2001 George Clinton 『Parliament Live P.Funk Earth Tour』 1977 Parliament |
DVDはアメリカでも急激に普及したみたいで、思わぬ掘り出しモノがひょっこり出てきたりしてるけど今回はその典型。P.Funk全盛期76年のライヴのDVD作品、ジョージ・クリントン『マザーシップ・コネクション』。マジにこれはイイ、購入してから三日に一度は見てニヤニヤ。スタジアム・コンサートでスクリーンに映されていたものをそのまま作品化したものなので、音のバランスとか照明の暗さとか画像とか、はっきり言って悪いです。でもそれがどーした、キャメラ30台使ってもJ.ぽっぷの××や×××や×××××のライヴなんて3分で眠気、5分で熟睡。要は音楽、当然のことだけど。 「P.ファンク」についての解説 ○ ジョージ・クリントンを頭とする黒人ミュージシャン集団、及びその音楽の呼び名。 ○ 50年代半ばに4人組のヴォーカル・グループ「ザ・パーラメンツ」を結成したのがそもそもの始まり。 ○ レコードは出せても泣かず飛ばずの下積み時代が続くが、バック・バンドを「ファンカデリック」と命名したあたりからサイケデリック・ロックやハード・ロック、ジミ・ヘンドリックスの要素を、元々指向していたソウルやファンクと混ぜ合わせたドす黒いグルーヴを持った独特のブラック・ミュージックを産みだしていく。 ○ 「ブっ飛んだ発想を好み」「人を引きつける魅力を持った男」G.クリントンの元には、次第に優秀なミュージシャン達が集まってくる。 ○ 70年代半ば、パーラメント『マザーシップ・コネクション』、ファンカデリック『ワン・ネーション・アンダー・ア・グルーヴ』等の大ヒット・アルバムをカっ飛ばし、黒人大衆の間で絶大な支持を得る。 ○ 最盛期には40 〜50人のメンバーが入り乱れ、いろんなグループ名でいろんなメジャー系のレコード会社からクリントン・プロデュースでレコードを(年に5、6枚も)出しまくっていた。 この伝説的な「マザーシップ・コネクション・ツアー」はアルバム化もされていて、中古で一万円もした2枚組レコードには一時期ホントに熱中しました(今は一枚ものCDで簡単に手に入る)。だからこのDVDには感慨もひとしお。 音楽監督を務める天才キーボーディスト、バーニー・ウォレル。ヴェーカル&ギターのオムツ男ケイリー・シャイダー(この人ライヴではいまだにオムツ姿)、同じくヴォーカル&ギターのグレン・ゴインズ(2年後に病死してしまう)。ヴオーカルのファジー・ハスキンズ、カルヴィン・サイモン、グラディ・トーマス(この後クリントンから離反)、バリトンのレイモンド・デイヴィス。ギターのマイケル・ハンプトン。サックスのメイシオ・パーカー(昨年のプリンスのライヴにも同行してた)、トロンボーンのフレッド・ウェズリー。未だ20代の名物ベーシスト、星型メガネのブーツィ・コリンズ。クリントンはスリムだし、それぞれが強烈なコスブレで(笑)出てくるわくるわ。妄想と冗談が極まったようなステージ・セットで、ファンクの一大集会をやってくれちゃってます。クリントンはかく語る、「ファンクを信じ、ファンクに身を委ねれば、奇跡は起こり全ては黄金に輝く」ホントか?ホントかよ? その答えはこのディスクの中に。 |
キシタケ(2003.2.1)※執筆は1/22
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