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キシタケ音楽四方山噺
 その35

『Forty Licks』
『The Cinderella Theory』
1989
George Clinton
久し振りに二日酔いを経験しました、鏡を見たら捕捉されたフセイン元大統領みたいな顔でした。みなさんもアルコールの摂取には十分注意してください。
時事ネタを二つ。
ベスト・アルバムの発売で話題になると思いきや、もっと大騒ぎになってしまったマイケル・ジャクソンさん(敬称にも気を使う)正に渦中の人。インターネットでリークされた警察の内部文書(何故そんなものが流出するんだ)によると、2月に行われた関係者に対する事情聴取では犯罪性は立証できなかったという。
何故この時期にということも含めて不可解さは否めない。ことの顛末をマイケル・クライトンにでも書いて貰いたいすね(映画化された時の主演は勿論マイケル)。
メディアでは"多分クロちゃう?"ってな(いつもの調子)感じで報道されてるから、マイケルには真に気の毒というほかない。
ある黒人ミュージシャンが、「アメリカの社会では、黒人の負けは初めから保証されている」という発言をインタビューでしていた。
よその国の人間がそれをあげつらってどうのこうのと言う気は全くないけど、アメリカの黒人ミュージシャンには末路憐れの人が本当に多い。
『キング・オブ・ポップ』とまで呼ばれた男に、その轍を踏んでほしくはないのだが。

四方山噺その二十五で紹介したP.FUNKのドン、ジョージ・クリントンがコカイン所持容疑で逮捕された。全く予断ながら"間違いなくクロ"でしょう。というかファンなら誰でも"クロ"だと思うハズ。
なにしろ全盛期の70年代、レコード売りまくってツアーしまくって稼ぎまくった金は全て彼の鼻から出ていったと言うんだから・・・・・。
ブラック・ミュージックにはそういうドロリとした澱や危うさ(つまりは人間くささ)といった側面が確実にある、そういうことです。
世界ツアーの時のメンバーのギャラは1ドルと25セントのコーヒー一杯だけだったという伝説も残ってて。本トこの人ムチャしてます、60過ぎた今も相変わらず、気持ちいいですね。
ファンク・バンドとしてライバル関係にあったアース・ウインド&ファイアのリーダー、モーリス・ホワイトが酒もタバコもコーヒーすら飲まないという超クリーンな生活態度だったのにパーキンソン病に倒れてしまった(現在はリハビリの成果で音楽活動を再開している)のと好対照で、人の人生って理不尽にできてるもんです。
このオッサンにくらべたら、マイケルなんてしごく真っ当なアメリカ市民すよ。

取り上げるレコードは、一時低迷してたP.FUNKが再び盛り上がるきっかけとなった、ジョージ・クリントンのソロ5枚目『ザ・シンデレラ・セオリー』
プリンスのレーベルから出たというのも、深いリスペクトが感じられてポイント高い。
業の深い人は出す音が違う、思わずにはいられない。
こうなりゃトコトン最期まで突っ走ってください。
 

キシタケ(2003.12.7)

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デザイン: おぬま ゆういち
発行: O's Page編集部