O's Pageバックナンバー月刊文文掲示板前作品次作品


vol.10

一生懸命な宛て名印刷

 O's Addressの印刷は今のところ一覧形式だけやるつもりだけど、そう遠くない次期にハガキ印刷もサポートしたいと考えている。やはり住所録と宛て名印刷は切っても切れないものだ。知人にハガキを出すときに、住所録で当人のデータを取り出して、そのまま宛て名を印刷できればよいと思う。[知人]→[住所録]→[宛て名印刷]、という流れ。しかし、例えばハガキを出す相手が知人でない場合はどうだろう。知人でない、つまり住所録に住所が載っていない人物である。現実問題として、このような例は少なくないはずだ。この場合は先程の[知人]→[住所録]時点ですでに成立しない。つまり、住所録に宛て名印刷機能を付加している現在の多くの市販の宛て名印刷ソフトが、この問題に対してはうまく対応できていないような気がするのだ。
 私は「筆自慢」というソフトを持っていてそれなりに重宝している。昔に比べるとパソコンで行うハガキ印刷はずいぶん楽になった。以前98DOS用の「毛筆わーぷろ」というソフトを使っていたが、郵便番号の印字位置を何度も試し印刷しながら調整する必要があったり、住所が長いときには手作業で改行を入れる必要が当たりして、結局手で書いたほうが速いんじゃないかという結論になってしまった。そんな経験があったもんだからWindows用のハガキ印刷ソフトがいろいろ出てきたときもなかなか手が出なかったけど、去年ようやく筆自慢を買って使ってみたら、ほとんど設定無しで宛て名印刷ができたので驚いた。なにしろ番地は自動的に漢数字に変換してくれるし、住所は勝手に改行入れてくれるし、連名も位置調整してくれるし、もちろん郵便番号は一発で枠に収まってくれるのだ。宛て名印刷もここまで進化したのかと感動に近いものすら感じた。ただ、長い間バージョンアップを重ねてユーザーの意見を取り入れてきたためだろうか、住所録の項目があまりにも多すぎたり、必要のないテンプレートが山のようにインストールされたりして、最近は持て余し気味になっている。他の宛て名ソフトは使ったことがないけど、多分似たようなものだと思う。筆自慢を使っていて一番不満なのが、住所録に入れる必要のない人に急いで宛て名印刷したいときである。たった一枚宛て名を印刷するために、わざわざ住所録を開いて名前と住所を入力するという作業を行う必要があるのだが、これがどうしても納得いかない。もっと手軽に宛て名印刷だけに特化したソフトはないものかと思う。 去年、新作ソフトを出す予定だと書いたままそのままになっているが、実はその新作の一本がこの宛て名印刷「だけ」に絞ったソフトなのだ。もちろん(?)まだ全然作っていないけどコンセプトだけは固まっている。画面イメージも頭の中にあるし、名前すら決まっている。ソフトの名は「Post Writer」だ。

おぬま ゆういち (2000.4.27)

O's Pageバックナンバー月刊文文掲示板前作品次作品
アンダーグラウンド(地下工作) Copyright(C) 2000 おぬま ゆういち
デザイン: おぬま ゆういち
発行: O's Page編集部